病院では高いのに、家では正常…なぜ?
健康診断や外来で血圧を測ったとき、
「ちょっと高いですね」
「再検査しましょう」
と言われたのに、
家で測ると120台や130台。
「え?どっちが本当なの?」
と混乱してしまいますよね。
中には、
・家の血圧計が壊れている?
・測り方が間違っている?
・実は重い病気なのでは?
と不安がどんどん膨らんでしまう方もいます。
ですが実は、
病院と家で血圧が違うことは珍しくありません。
血圧は常に一定ではなく、
●緊張
●環境
●時間帯
●体調
によって簡単に変わります。
そのため、
●病院でだけ高い
●家では安定している
というケースは決して特別ではないのです。
では、なぜそのような差が生まれるのでしょうか。
その代表的な理由が「白衣高血圧」と呼ばれる現象です。
再検査と言われて不安な方は、まずこちらの記事も参考にしてください。
→ 血圧の再検査と言われたら何をする?自宅でできる準備とは!
白衣高血圧とは?
「白衣高血圧(はくいこうけつあつ)」とは、
病院や医療機関でだけ血圧が高くなる状態のことです。
医師や看護師の白衣を見ると緊張してしまうことから、
この名前がついています。
決して珍しいものではなく、
多くの人に起こりうる現象です。
医療環境による緊張反応
病院という空間は、
・独特の匂い
・静かな待合室
・呼ばれるまでの緊張感
など、無意識のストレスを生みます。
さらに、
「高かったらどうしよう」
「何か言われるかも」
という心理も加わると、
交感神経が活発になり、血圧が上昇します。
これは体の自然な反応です。
どれくらい数値が上がる?
白衣高血圧では、
10~20mmHgほど高く出ることもあります。
例えば、
家では125/78なのに、
病院では145/90になる。
このような差が出るケースもあります。
そのため、病院の1回の測定だけで
即「高血圧」と判断されるわけではありません。
誰にでも起こる可能性がある
白衣高血圧は、
●初めて診察を受ける人
●健康診断が久しぶりの人
●心配性の人
だけでなく、
普段は落ち着いている人にも起こります。
つまり、
特別な体質だから起こるものではない
ということです。
だからこそ医師は、
「家でも測ってみてください」
と家庭血圧を確認するのです。
家で低いから安心していい?
「家では正常値だから大丈夫ですよね?」
そう思いたくなる気持ちは、とても自然です。
実際に、家庭血圧が安定していれば
大きな問題がないケースも多いです。
ですが、
“低いから安心”と即断するのも早い
というのが医師の考え方です。
ここを正しく理解しておきましょう。
家庭血圧のほうが重要とされる理由
近年の高血圧診療では、
病院血圧
よりも
家庭血圧
を重視する傾向があります。
なぜなら、
●日常環境で測れる
●緊張の影響が少ない
●継続的に測定できる
からです。
そのため、家で安定しているなら、
過度に心配する必要はない場合もあります。
仮面高血圧という可能性もある
一方で注意したいのが、
「仮面高血圧」
という状態です。
これは、
病院では正常
でも
家では高い
という逆のパターンです。
ストレスや生活習慣の影響で、
日常的に血圧が上がっているケースもあります。
だからこそ重要なのは、
1回の数値
ではなく
継続したデータ
なわけです。
結論は“継続測定”しかない
病院と家で数値が違うとき、
「どちらが正しいのか?」と考えがちです。
しかし本当に大切なのは、
どちらが正しいかではなく、傾向を把握すること。
1週間、2週間と測っていけば、
●安定しているのか
●上がり続けているのか
●朝だけ高いのか
が見えてきます。
単発の数値に振り回されないためにも、
継続測定が必要なのです。
医師から「毎日測ってください」と言われている場合は、続けるコツをこちらでまとめています。
→ 医師に“毎日測ってください”と言われた人へ|続けられる血圧管理法!
正しく測れていないと数値はズレる
病院と家で数値が違うと、
「体のせい」だと思いがちですが、
実は・・・
測り方の違いが原因になっていることも少なくありません。
血圧は、測定条件にとても敏感です。
ほんの少しの違いで、
10~20mmHg変わることもあります。
ここで一度、測定環境を見直してみましょう。
手首式は誤差が出やすい
手首式はコンパクトで便利ですが、
●手首の高さが心臓とズレる
●少し動くだけで影響を受ける
●血管の位置によってブレる
といった特徴があります。
特に、心臓より低い位置で測ると
数値は高く出やすくなります。
病院では上腕式が使われていることが多いのは、
より安定した測定ができるからです。
姿勢や体の状態の影響
血圧測定時の基本姿勢は、
●背もたれに寄りかかる
●足を組まない
●腕を机の上に置き、心臓の高さに保つ
●会話をしない
この条件が崩れるだけで、
数値は簡単に変わります。
特に、測定直前に動いていた場合は、
1~2分安静にしてから測ることが大切です。
測定タイミングも重要
血圧は一日の中でも変動します。
●朝は上がりやすい
●入浴後は変動しやすい
●食後や飲酒後も影響を受ける
そのため、
毎日同じ時間
同じ条件
で測ることが、
数値を比較するうえで重要になります。
「数値が違う=体がおかしい」
とは限りません。
まずは測定条件を整えることが第一歩です。
医師が家庭血圧を重視する理由
「病院で測れば十分なのでは?」
そう思う方もいるかもしれません。
ですが現在の高血圧診療では、
家庭血圧のデータがとても重要視されています。
なぜなら、家庭血圧は
“日常の状態”を反映しているからです。
診断は“傾向”を見るもの
医師が知りたいのは、
今日の1回の数値
ではなく
最近の傾向
です。
例えば、
●朝だけ高い
●常に高めで安定している
●徐々に上昇している
こうした“流れ”が分かることで、
診断の精度が上がります。
家庭血圧は、その判断材料になります。
薬を始めるかどうかの判断材料になる
高血圧の治療では、
すぐに薬を始めるケースもあれば、
生活改善で様子を見るケースもあります。
その分かれ目になるのが、
●家庭血圧の平均値
●変動の幅
です。
もし家で安定しているなら、
過度な治療を避けられる可能性もあります。
逆に、家でも高いなら
早めに対策ができます。
どちらにしても、
家庭血圧のデータは無駄になりません。
早期発見と予防につながる
高血圧は、自覚症状がほとんどありません。
だからこそ、
●定期的に測る
●傾向を把握する
ことが予防につながります。
単発の数値に振り回されるのではなく、
継続的に確認する。
それが将来的なリスクを減らすことにつながります。
■家庭血圧を正しく測る方法と上腕式の選び方はこちら
病院と家で数値が違う場合、まず見直すべきなのは測定環境です。
自宅で安定して測るためのポイントをまとめています。
→ 健康診断で血圧が高いと言われた人へ|まず自宅で始めるべきこと!
まとめ|大切なのは「どちらが正しいか」ではなく“継続”
病院では高いのに、家では正常。
この差に戸惑うのは、決してあなただけではありません。
血圧は、
・緊張
・環境
・姿勢
・時間帯
といった要因で簡単に変動します。
だからこそ、
「どちらが正しいのか?」と悩むよりも、
“継続して測ること”のほうが大切です。
1回の数値ではなく、
●最近どういう傾向なのか
●安定しているのか
●上昇していないか
を把握することが、本当の安心につながります。
白衣高血圧の可能性もありますし、
逆に家庭血圧が高いケースもあります。
大切なのは、
●正しい方法で
●同じ条件で
●続けて測ること
です。
単発の数字に振り回されるのではなく、
“あなたの血圧の流れ”を知る。
それが将来のリスクを減らす第一歩になります。
■健康診断後の血圧管理を本格的に始める方へ
白衣高血圧かどうかを見極めるには、
正しい測定環境と継続が不可欠です。
自宅で安定して測る方法と、
上腕式血圧計の選び方を詳しくまとめています。
→ 健康診断で血圧が高いと言われた人へ|まず自宅で始めるべきこと!

