企業内弁護士の年収は!企業内弁護士のメリットとデメリットは!

弁護士

企業内弁護士の年収について紹介しています。

また、企業内弁護士で働くメリットとデメリットについてもリサーチしてきました。

年収については、収入と所得で大きな違いがでますね。

さらに、勤務時間とライフワークバランスが転職を決断するきっかけになっているようです。

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企業内弁護士の年収は!

一般的な弁護士の「収入」と「所得」を見てみると!

一般的な弁護士の年収を見てみるときに気を付けたいのが、「収入」と「所得」です。

「収入」は、1年間の「売上」金額になります。「所得」は、その「売上」から1年簡にかかった「必要経費」を差し引い金額になります。

なので、「所得」が、いわゆるサラリーマンで言うところの「給料」になる分けです。

それでは、一般的な弁護士の「収入」と「所得」を見てみるとこんなグラブになります。

一般的な弁護士の「収入」

企業内弁護士の年収は!企業内弁護士のメリットとデメリットは!
出典:日本弁護士連合会:基礎的な統計情報(※一部改変)

「収入」としては、赤丸の「500万円以上750万円未満」と「1000万円以上1500万円未満」が多いですね。

ちなみに、弁護士の仕事を「1人~3人」で行っているのが「50%」以上になるので、とても微妙な売上金額「収入」ともいえるかも知れませんね。

もちろん、個人の裁量に大きく左右されるのは言うまでもありません。

一般的な弁護士の「所得」

企業内弁護士の年収は!企業内弁護士のメリットとデメリットは!
出典:日本弁護士連合会:基礎的な統計情報(※一部改変)

やはり、思った以上に必要経費が掛かってくるのか、手元に残る金額「所得」は「200万円以上500万円未満」が一番多いです。

二番目に多いのが、「500万円以上750万円未満」となります。

ただ、弁護士として仕事するときの「就業形態」がいろいろあるので、それぞれの立場で「所得」は大きく違ってきます。

ちなみに、一番多い就業形態は「経営者弁護士」で、経験年数が「5年以上~10年未満」で「50%」以上、「25年以上」になると「90%」以上が「経営者弁護士」になっています。

そのため、上の「所得」のグラフを見ると、所得が「2000万円以上」クラスの弁護士もいるわけです。

つまり、自分の経験値と力量があれば、グラフから所得を「1億円」にすることも可能なわけです。

ただ問題は、そのクラスの弁護士になるまでに、いかにスキルをアップさせながら経験値を上げていくかになります。

企業内弁護士の年収を見てみると!

企業内弁護士の年収は!企業内弁護士のメリットとデメリットは!
出典:日本組織内弁護士協会:統計・資料

一般的な弁護士と違って企業内弁護士の場合は、企業から支払われる「給料」になります。

上記の企業内弁護士の年収(支給総額)の表は、JILA(日本組織内弁護士協会)が企業内弁護士にアンケート調査をした時の統計になります。

近々での年収の割合で見てみると・・・

●「500万円~ 750万円未満」=「30.5%」
●「750万円~1000万円未満」=「27.3%」

つまり、約「60%」近い企業内弁護士が、年収「500万円~1000万円未満」の給与を支払われているわけです。

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前項の一般的な弁護士の「所得」を比べてみると、明らかに企業内弁護士の「年収」の方が高いですね。

もちろん、ここでも弁護士の個人差があるので単純に金額だけでは比較できませんが、でも、社員として働いているので安定していることは間違いないと言えます。

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企業内弁護士のメリットとデメリットは!

司法修習期別が49期の女性弁護士の方で、第二東京弁護士会が実施した特集「企業内弁護士の実像」の中で、企業内弁護士のメリットとデメリットに回答していた内容を一部引用しています。

企業内弁護士のメリット

まずは、企業内弁護士のメリットについて紹介します。

企業内弁護士のメリット

1.企業の当事者としての意思決定により直接的にかかわれる。
2.担当部門との距離が近いので、日々の業務を通じて信頼関係が積みあがっていくことを実感できる。
※一部引用:第二東京弁護士会「企業内弁護士の実像」より

法律事務所の弁護士という立場だと、企業側からは外注先の弁護士さんになるので、ある一定の距離感を保つ必要があります。

となれば、当事者としての意思決定に直接関わることはできないし、信頼は得らてもそれ以上の距離を縮めることは不可能です。

しかし、企業内弁護士となればその会社の一員になるので、仕事を任される責任の重さがあると同時に「やりがい」の大きさはそれ以上あると言えますね。

また、難題の案件をやり遂げた後の達成感は、その案件に関わったメンバーやスタッフたちと喜びを共感できます。

さらに深堀した「企業内弁護士のメリット」について、こちらの記事でまとめていますので良かったら参考にして下さい。

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企業内弁護士に転職するメリットについて調べてきました。ここでは、法律事務所で働いている弁護士が、企業内弁護士に転職するメリットについてフォーカスしています。徹底してリサーチした中で共通した内容を5つに分け紹介していますので、良かったら参考にして下さい。

企業内弁護士のデメリット

次に、企業内弁護士のデメリットについて紹介します。

企業内弁護士のデメリット

1.純粋な法的な問題について、網羅的に文献にあたりつつ時間をとって考えたり、法律論について議論したりする機会が減る。
2.中堅の企業内弁護士は、いわゆる中間管理職にあたりますので、部下にあたるチーム・メンバーのケアや複数の上司への報告等、法務以外の事項に時間を割かれがちになる。
※一部引用:第二東京弁護士会「企業内弁護士の実像」より

確かに、法務部門に所属していても、企業の一員になるので、専門である法務以外の派生業務に時間を取られることは避けられませんね。

でも、これは法律事務所の経営者であっても、その法律事務所のノキ弁やイソ弁であっても、本業の仕事をする上での派生業務はいろいろ付いて回ります。

その一方で、就職した企業が、メーカー系、金融系、IT系によって扱う法務が特化してくるため、自分が扱う業界以外の法務は意識して勉強したり議論する場に参加する必要はあるかも知れませんね。

さらに深堀した「企業内弁護士のデメリット」について、こちらの記事でまとめていますので良かったら参考にして下さい。

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ここまで企業内弁護士のメリットとデメリットについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

ある一人の中堅弁護士さんの体験談ではあるんですが、共感できる部分も多いのではないでしょうか。

実は、「企業内弁護士」の道を選んだ理由で一番多かった回答が、「ワークライフバランスを確保したかったから」でした。

もし、ご自分のワークライフバランスを確保したいと感じているなら、「企業内弁護士」の道を選択するのもありかも知れません。

「ワークライフバランス」を確保するために。

企業内弁護士の人数と男女比では。

企業内弁護士の年収は!企業内弁護士のメリットとデメリットは!
出典:日本弁護士連合会:弁護士の活動領域

上のグラフの通り、「企業内弁護士」の道に進む弁護士が毎年右肩上がりで増えています。ちなみに、下のグラブは「任期付公務員」となります。

そして、さらに注目したいのが、男性と女性の「男女比」(↓)です。

企業内弁護士の年収は!企業内弁護士のメリットとデメリットは!
出典:日本組織内弁護士協会

2018年時点で「企業内弁護士」の全体に占める男女比は、男性「60%」:女性「40%」の比率になっています。

この勢いで行くと、あと数年で男女比が、男性「50%」:女性「50%」になるのも見えてきますね。

ちなみに、2018年6月に弁護士登録されている全弁護士「40,013名」のうち、女性弁護士は「7,473名」で「18.7%」でした。

なので、特に女性弁護士の場合は、「企業内弁護士」になることで、男性と対等の立場で働けるチャンスがあるとも解釈できそうですね。

動機は「ワークライフバランスを確保したいから!」

また、2018年2月実施に実施した日本組織内弁護士協会の「企業内弁護士に関するアンケート集計結果」で、『あなたが現在の勤務先を選んだのはなぜですか?』という質問に以下の回答がありました。

『あなたが現在の勤務先を選んだのはなぜですか?』

1位:ワークライフバランスを確保したいから(52%)
2位:現場に近いところで仕事がしたかったから(49%)
3位:収入を安定させたかったから(31%)
4位:その業界で働きたかったから(30%)
5位:その会社で働きたかったから(27%)
6位:ほかの就職先がなかったから(10%)
7位:提示された報酬が高額だったから(9%)
8位:所属事務所から出向を命じられたから(2%)
(※選択肢から複数回答)
引用:日本組織内弁護士協会

ここで注目したいのが、1位の「ワークライフバランスを確保したいから」です。

これを裏付けるように、『あなたの1日の平均的な勤務時間は何時間くらいですか?』という質問に以下の回答がありました。

『あなたの1日の平均的な勤務時間は何時間くらいですか?』

・「8時間」未満 :12%
・「8時間~9時間」 :37% ★
・「9時間~10時間」 :35% ★
・「10時間~12時間」:14%
・「12時間~14時間」: 2%
・「14時間」以上 : 0%
引用:日本組織内弁護士協会

企業内弁護士の約「70%」以上の方が、1日平均「8時間~10時間」の勤務時間で働いているわけです。

これを、一般的な弁護士の平均労働時間と比較してみると・・・。

・「8時間」未満 :31.1%
・「8時間~10時間」 :27.9% ★
・「10時間~12時間」:23.7%
・「12時間~14時間」:11.3%
・「14時間」以上 : 6.0%
引用:日本弁護士連合会(※1日平均換算)

まず「8時間」未満ですが、企業内弁護士であれば入社してまだ間もないので定時で退社できるのかもと想像できますね。割合も「12%」と少ないです。

でも、一般的な弁護士の「8時間」未満となると、意味合いがかなり違ってきそうです。ちなみに、「4時間」未満が「7.3%」となっていました。

また、「10時間」以上で区切ってみると・・・

●「10時間」以上:16%(企業内弁護士)
●「10時間」以上:41%(一般的な弁護士)

法律事務所で働く一般的な弁護士の場合、残業が多かったりや休みの日も働いているというのがよく分かります。

だから・・・

「ワークライフバランスを確保したい」ために、企業内弁護士の道を目指す方が年々増えているのかも知れませんね。

それでは、ワークライフバランスを確保するため「企業内弁護士」の道を目指すにはどうしたらいいのでしょうか。

「企業内弁護士」の道を目指すために!

企業が採用する「企業内弁護士」の採用枠は、10年前と比べて約「8倍」以上に増えています。さらに、5年前から、ヤフー、アマゾンジャパン、LINEといったIT系の企業が、採用人数を増やしてきています。

その一方で、採用されている弁護士の「経験年数」は、「10年」未満の弁護士が圧倒的に多いです。そして、前述でもお話しした通り約4割が女性弁護士です。

ということは・・・

法律事務所で数年経験を積んだ10年未満の弁護士が、転職して「企業内弁護士」の道を目指す方が多いということになります。

とは言っても、「ワークライフバランスを確保する」ために「企業内弁護士」に転職する場合、どのように進めて、何を準備すればよいのか分からないことが多いですよね。

また、弁護士という専門性の高い仕事なので、テレビCMなどでよく目にする「転職サイト」ではそう簡単に見つかるものではありません。

そこで上手く活用したいのが、弁護士の仕事をよく分かっている弁護士専門の「転職サイト」です。

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【新着】企業内弁護士の求人情報では!

まずは執筆時点ではありますが、先ほど「企業内弁護士」の求人情報をチェックしてみると、こんな求人募集がありました。

ほんの一部を紹介すると・・・

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 ・ポジション:法務【弁護士資格者】
 ・想定年収:600万円~1000万円

福利厚生充実の超大手上場メーカーでの法務職
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 ・想定年収:500万円~1000万円

***機器などの機械メーカーでの法務スタッフ案件
 ・ポジション:法務・株式担当スタッフ
 ・想定年収:700万円~950万円

語学力を生かせる上場優良製薬会社での法務案件
 ・ポジション:法務職・知的財産
 ・想定年収:450万円~800万円

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 ・ポジション:法務
 ・想定年収:400万円~900万円

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もちろん、企業内弁護士だけでなく法律事務所の求人情報もたくさんあります。

>>>【新着】の企業内弁護士の求人情報をチェックしてみる。

まとめ&最後に・・・

『企業内弁護士の年収は!企業内弁護士のメリットとデメリットは!』ということで、企業内弁護士の年収と企業内弁護士で働くメリットとデメリットについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

ここ数年、大手企業だけでなくいろんな業種の企業が、企業内弁護士の採用を積極的に行っています。

しかし!「企業」選びを間違えると転職した後に必ず企業側との「ミスマッチ」が起きてしまいます。

なので、弁護士業界を熟知した弁護士専門の「転職サイト」を活用することは大いにありだと思います。

逆に、企業側も専門職となる弁護士の求人採用となるので、このような弁護士専門の「転職サイト」に求人を依頼するわけです。

最後に・・・

日本組織内弁護士協会(JILA)が「企業内弁護士」にアンケート調査をした内容で、こんな質問がありました。

あなたは土日祝日(または会社所定の休日)に勤務することがありますか。
企業内弁護士の年収は!企業内弁護士のメリットとデメリットは!

実に8割以上の方が、土日祝日に勤務することは『ほとんどない』と回答しています。

恐らく、「ライフワークバランス」はしっかり確保されているのだと思います。